歌いながら考える by 小春日

長年趣味で取り組んでいる「歌う」という行為、聴いた音楽のことなどを中心に書き留めています。

思うことはいつもと同じ

霜月も最後の週末となりました。

米国、感謝祭に続くBlack Fridayの到来で、本格的なクリスマス・シーズンへと進んでいきます。

日本の合唱の世界では、「全日本合唱コンクール全国大会」という、日本でコンクールにかかわっている身にとっては大きなイベントが開かれます。

今年は11月24日~25日に札幌で開催。私も、2年ぶりにその舞台に立つ幸運を得ることができました。

こうした大きなコンクールでも、自前や賛助で出演する演奏会でも、舞台に立つにあたって思うことはひとつです。

「いい歌が歌えますように」

大学時代の恩師が、自分が指揮する演奏会のパンフレットに記す自らの寄稿で、締めくくりの言葉として必ず残されていた言葉です。

一見シンプルなひとこと。

でも「いい歌」ってなんだろう?

どこまでのことができれば「いい」と言えるのか?

30年近く歌い続けても、まだその答えは出ていません。

ただ、今、意識しはじめたことがひとつだけあります。

本番の舞台だけではなく、日常の練習の場においても、「今、この時間を、”前よりももっとしっかり歌える”と実感できる機会にする」こと。

歌に割くことができる時間は限られてきていますし、この後、何年歌い続けられるかもわかりません。

「歌う活動はこれにて終わり」と決断するその時まで、「前よりもっといい歌を歌うぞ」という思い、そしてそれに向けた行動を忘れてはならない。自らにそう言い聞かせています。

全国大会の舞台で歌うのは、このBlogを書いた2日後。そこに向けた思いは、もちろん、いつも通りのこのひとこです。

 

いい歌が歌えますように。

広島で賛助出演の機会をいただきました

10月14日。

広島市の流川教会で、「コーラスつばさ」さんの20周年記念コンサートに賛助出演しました。

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広島市の竹屋公民館で活動してる合唱団。

今年は創立20年の記念の年です。

5年前、創立15周年の演奏会でも私たち”寺漢”はお声がけいただいており、今回もぜひ、と出演の機会をいただきました。

こうしてお声がけいただけることは非常にありがたいです。

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20年の活動の中で、残念ながら他界されたメンバーもおられたとのこと。

命ある限り歌い続けたい。楽しそうに歌われている皆さんの姿の根底には、そんな思いがあふれていたのかもしれません。

演奏会が終わった後の、皆さんの充実感から自然に出ておられた笑顔が、強く印象に残りました。そんな笑顔を生み出すことに、私たちも力になれていればうれしいです。

当日のプログラムはこの写真の通りです。

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私たち"寺漢"の単独ステージ以外、すべて日本語の曲。しかも、歌い手にも聞き手にもなじみのある曲が揃っています。

 

この出番が終わったら、全国大会に向けて全力投球!といきたいところですが、その翌週に賛助出演の機会がありますし、年が明けてからも演奏の機会が続きます。それらに向けた準備もしっかりと進めていきます。

最大の挑戦でした

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8月の広島県合唱コンクールで、いわゆるワイルドカードで中国大会への出場権を得たMen's Vocal Ensemble "寺漢"。

 

9月23日に、島根県民会館で開催された、第57回中国合唱コンクールで演奏してきました。

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今回のコンクールで、寺漢はこれまでで最大の挑戦をしました。

それは、指揮者なしで演奏すること。

当初からわかっていたのですが、指揮者がこの日に別の予定が入っており、今回松江には来ていなかったのです。

コンサートマスターが、要所で指示を出しながら歌う。しかも、指揮者同様に振るのではなく、お互いにアンテナを張りながら、指揮は最小限に、というスタンスで。

普段以上に、個々のメンバーが耳や目を働かせ、自分たちで音楽を作っていくことが求められました。そして、普段の練習以上に、

「この部分、こう処理しては?」

「ここの合わせ方はどうする?」

などの意見が活発にでながら練習を積み重ねてきました。

客席に音楽をしっかりと届ける、という意識も、そんな中で自然と出てきた姿勢でした。

 

この挑戦が、最高の結果となって返ってきました。

大学職場一般の部・同声合唱部門で金賞・島根県知事賞を受賞し、11月に札幌で開催される全国大会への出場権を得ることができたのです。

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表彰式に代表として出る機会もいただきました。

写真の金賞受賞の際は平静でいられたのですが、その後、特別賞(=全国大会出場)で団名を呼ばれたときは、目頭が熱くなりました。

 

この合唱団で全国の舞台に立ちたい。

2010年の入団以来ずっと思い続けていました。

ついに、それが実現します。

コンクール会場にいる人たちの心をつかみ取る演奏を目指して、さらに練習を積み重ねていきます。

歌います!(9月23日 松江)

いよいよ出番まで1週間を切りました。

次の3連休に、全国大会出場をかけて歌います。

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第57回 中国合唱コンクール

2018年9月22日 10:30開演

 高校、大学職場一般(大学ユース)

2018年9月23日 10:00開演

 中学、大学職場一般(室内、同声、混声)

島根県民会館 大ホール

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寺漢としては初の試みで臨むコンクールです(そのあたりはコンクール後に書きます)。

直前までしっかり歌いこんで、コンクール本番は楽しみながら演奏します。

日々是改善

合唱、というものに触れてから、気が付けば28年が経ちました。

長いこと歌っていると、一度歌ったことのある曲を二度、三度と歌う機会も訪れます。

「あ、これ、歌ったことがある。あの時の歌い方をすればいいね!」

ついつい、そんな思いにかられてしまいます。

しかし、自分自身(年齢・歌のスキル・体や心のコンディションなどをひっくるめて)、歌う合唱団、指揮者、など、同じ曲をとりあげるとしても背景が異なります。

目指すべき曲の仕上がりも、都度異なってくることでしょう。

常に「今よりいい演奏をするためにどこを直していくか」を見つけていく姿勢を忘れずに、演奏曲に向き合っていきます。日々是改善。ものづくりの現場だけではなく、歌においても大事な姿勢です。

TICCが他に例を見ないコンクールであった理由

出場から1か月以上が経ってしまいましたが・・・。

7月に開催された、東京国際合唱コンクール(TICC)は、これまで国内で参加したコンクールでは見られない特徴がありました。

色々あった中から、二つピックアップします。

<その1 コンクールグッズが多数取り揃えられていた>

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写真をご覧ください。

参加した団体には、一人ずつにこれだけのグッズが配られます。

写真右下の参加賞(パス)は、世界合唱シンポジウムや、大きな音楽祭にも負けない立派さ。ストラップに、協賛しているANAのロゴが入っているあたりもすごいです。

 

<その2 スマホ限定ながら、撮影・録画ができた>

通常、演奏会やコンクールでは、個人が勝手に撮影や録画、録音をすることは認められていませんが、TICCでは、スマートフォンに限り、撮影や録画が許されました。

そして、我々Men's Vocal Ensemble "寺漢"の演奏も、客席で聴いていた友人が録画してくれていました。

このページにも遅ればせながらアップします。お楽しみください。

youtu.be

 

寺漢 7年ぶりに広島県突破

8月11日に広島市 安佐南区民文化センターで開催された、広島県合唱コンクールに、Men's Vocal Ensemble "寺漢"は大学職場一般部門・同声合唱の部に出場しました。

 

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課題曲に、かつて宝塚国際室内合唱コンクール ロマン派部門で金賞を頂いた「Die Nacht」を選び、2週間前にTICC(東京国際合唱コンクール)に載せた曲を自由曲に選び臨みました。

結果は金賞。同声合唱の部のトップにはなれませんでしたが、職場一般部門の総合順位では3位。見事に中国支部大会への出場権を獲得できました。

実は、TICCへの出場が決まったことで、このコンクールは当初、出場を見送ることにしていました。

しかし、「やはり出たい」というメンバーの声も強く、申込期限ぎりぎりに急遽出場することになりました。

そのため、他の予定が埋まっている等で、必ずしもベストメンバーでは臨めませんでしたが、先に書きましたTICCでいい結果を頂いた流れを、そのままこのコンクールに持っていくことができました。

中国支部大会は、9月23日に松江市で開催されます。

審査員からいただいた、ありがたい講評を受け止め、また練習を積み重ねていきます。

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(職場一般部門の結果です。)