終わりを告げる手紙
私が、合唱団への入団をきっかけに「歌う」という行為を始めてから、ちょうど27年の月日が経ちました。
私の歌う原点は、やはり大学で入った男声合唱団ですが、当時は、こんなに長い間歌い続けるとは思ってもいませんでした。
こうして歌い続けるきっかけとなった合唱団が、大学のものとは別のところにありました。
1990年代に結成された、「アラウンド・シンガーズ」です。
大学の後輩から誘いを受けて参加し、レコーディングや米国での演奏など、それまでにはない体験をすることができました。
また、この合唱団での出会いから、東京を離れた後も合唱を続けられる場所を得られましたし、声楽家にレッスンを受ける機会を得ることもできました。
その「アラウンド・シンガーズ」で結成時にマネジャーをされていた方から、今日、突然に手紙を受け取りました。
この合唱団が、最後の演奏会を開くために動き出す、と告げる手紙でした。
最後の機会、ということで一瞬心が動きましたが、演奏会も、それに向けた練習も場所は東京。この企画が成功に終わることを祈りながら、自身の参加は見送ることに決めました。
今関わっている広島の合唱団で、より良い演奏をするために力を注ぎ、自分の歌も磨いていく。そこに注力していきます。